運行管理者試験対策【自動車運転者の労働時間等の改善のための基準】

改善基準告示と交替運転者の配置基準自動車運転者の労働時間等の改善のための基準

自動車運転者の労働時間等の改善のための基準(改善基準告示)は厚生労働省から告示され、高速乗合バス及び貸切バスの交替運転者の配置基準については国土交通省において定められています。両者の数字を覚えることが計算問題の試験対策になります。
時々、選択問題や穴埋め問題にも出題され、実際、数字さえ覚えてしまえば計算問題も難しくはなく、コツさえつかめば短時間で問題を解くことができ、プラスα、4問程度以上の得点を得ることができます。
単純に数字を覚えようとするとつらい作業になりますが、実際に問題を解きながら、最初はぼんやりな記憶でも、問題の数を解いていくうちに数字を自然と頭の中に定着させていく方法が良いかと思います。

目的(改善基準告示)

改善基準告示
  1. この基準は、自動車運転者(労働基準法(以下「法」という。)第9条に規定する労働者であって、四輪以上の自動車の運転の業務(厚生労働省労働基準局長が定めるものを除く。)に主として従事する者をいう。以下同じ。)の労働時間等の改善のための基準を定めることにより、自動車運転者の労働時間等の労働条件の向上を図ることを目的とする。(H30②、R2①)
  2. 労働関係の当事者は、この基準を理由として自動車運転者の労働条件を低下させてはならないことはもとより、その向上に努めなければならない。(H29①、H30②、R2①)
  3. 使用者は、季節的繁忙その他の事情により、法第36条第1項の規定に基づき臨時に労働時間を延長し、又は休日に労働させる場合においても、その時間数又は日数を少なくするように努めるものとする。(H29①、H30②、R2①)

拘束時間

  • 拘束時間とは、労働時間、休憩時間その他の使用者に拘束されている時間をいう。(H29②)
  • 拘束時間とは、始業時間から集合時間までの時間で、休憩時間を除く労働時間の合計をいう。(R2②)

休息期間

  • 休息期間とは、勤務と次の勤務との間にあって、休息期間の直前の拘束時間における疲労の回復を図るとともに、睡眠時間を含む労働者の生活時間として、その処分は労働者の全く自由な判断にゆだねられる時間をいう。(H29②、H30①)

休息地

  • 使用者は、バス運転者の休息期間については、当該バス運転者の住所地における休息期間が、それ以外の場所における休息期間より長くなるように努めるものとする。(H29②、H30①、R2②)

改善基準告示の各項目拘束時間や運転時間、距離などの制限

バス

フェリー乗船時の特例

フェリー
  1. バス運転者が勤務の中途においてフェリーに乗船する場合における拘束時間及び休息期は、フェリー乗船時間(乗船時刻から下船時刻まで)のうち、2時間(フェリー乗船時間が2時間未満の場合は、その時間)については拘束時間として取り扱い、その他の時間は休息期間として取り扱うものとし、この休息期間とされた時間を改善基準第5条の規定及び特例基準により与えるべき休息期間の時間から減ずることができるものとする。ただし、その場合においても、減算後の休息期間は、フェリー下船時刻から勤務終了時刻までの間の時間の2分の1を下回ってはならない。(R1①、R2①)

延長時間についての労使協定

労使協定
  1. 労使当事者は、時間外労働協定において一般乗用旅客自動車運送事業以外の旅客自動車運送事業に従事する自動者運転者に係る一定期間についての延長時間について協定するに当たっては、当該一定期間は2週間及び1ヵ月以上3ヵ月以内の一定期間とするものとする。(H29①、H30①、R2①、R2②)

貸切バスの拘束時間及び休息時間

貸切バス
  1. 1日の最大拘束時間
    使用者は、貸切バス運転者の1日(始業時間から起算して24時間をいう。以下同じ。)についての拘束時間については13時間を超えないものとし、当該拘束時間を延長する場合であっても、最大拘束時間は16時間とすること。この場合において、1日についての拘束時間が15時間を超える回数は、1週間について2回以内とすること。(H29②、H30①、H30②、R1①、R2①、R2②、R2Ⓒ)
  2. 1週間の最大拘束時間
    使用者は、一般貸切旅客自動車運送事業に従事する自動車運転者(以下「貸切バス運転者」という。)の拘束時間は、4週間を平均し1週間当たり65時間を超えないものとすること。ただし、当該事業場に労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定があるときは、52週間のうち16週間までは、4週間を平均し1週間当たり71.5時間まで延長することができる。(H29②、H30①、R1①、R2Ⓒ)
  3. 休息期間
    勤務終了後、継続8時間以上の休息期間を与えること。(H29①、H29②、H30②、R2②)
  4. 8時間以上の休息期間を与えることが困難な場合
    使用者は、業務の必要上、貸切バス運転者に勤務の終了後継続8時間以上の休息期間を与えることが困難な場合には、当分の間、一定期間における全勤務回数の2分の1を限度に休息期間を拘束時間の途中及び拘束時間の経過直後に分割して与えることができるものとする。この場合において、分割された休息期間は、1日において1回当たり継続4時間以上、合計10時間以上でなければならないものとする。(H29①、R1①、R2①、R2②、R2Ⓒ)
  5. 休日出勤
    使用者は、貸切バス運転者に労働基準法第35条の休日に労働させる場合は、当該労働させる休日は2週間について1回を超えないものとし、当該休日の労働によって改善基準告示第5条第1項に定める拘束時間及び最大拘束時間の限度を超えないものとする。(H29①、H30①、H30②、R2②、R2Ⓒ)
  6. 2人以上乗務する場合
    使用者は、貸切バス運転者(隔日勤務に就く運転者以外のもの。)が同時に1台の事業用自動車に2人以上乗務する場合(車両内に身体を伸ばして休息することができる設備がある場合に限る。)においては、1日についての最大拘束時間を20時間まで延長することができる。また、休息期間は4時間まで短縮することができるものとする。(H29①、H29②、H30①、R1①)

貸切バスの運転時間の制限

  1. 使用者は、貸切バス連転者の連続運転時間(1回が連続10分以上で、かつ、合計が30分以上の運転の中断をすることなく連続して運転する時間をいう。)は、4時間を超えないものとすること。(H29①、H29②、H30①、H30②、R2②、R2Ⓒ)
  2. 運転時間は、2日を平均し1日当たり9時間、4週間を平均し1週間当たり40時間を超えないものとすること。(H29①、H30①、H30①、R2Ⓒ)
    ただし、貸切バスを運行する営業所において運転の業務に従事する者、貸切バスに乗務する者及び特定運転者については、労使協定があるときは、52週間についての運転時間が2080時間を超えない範囲内において、52週間のうち16週間までは、4週間を平均し1週間当たり44時間まで延長することができる。(H29②、H30①、H30②、R2①、R2Ⓒ)

貸切バスの隔日勤務

  1. 使用者は、業務の必要上やむを得ない場合には、当分の間、貸切バス運転者を隔日勤務に就かせることができる。この場合、2暦日における拘束時間は、21時間を超えないものとする。(R1①)

昼間運行(貸切バスの交替運転者の配置基準)

  1. 貸切バスの交代運転者の配置基準に定める昼間ワンマン運行(1人乗務)の1運行の実車距離は、500km(当該運行の実車運行区間の途中に合計1時間以上(分割する場合は、1回連続20分以上)の休憩を確保している場合にあっては600km)を超えないものとする。(H29②、H30②、R1①)
  2. 貸切バスの交替運転者の配置基準に定める昼間ワンマン運行(1人乗務)の1運行の運転時間は、運行指示書上、9時間を超えないものとする。ただし、1週間当たり2回まで、これを運行指示書上、10時間までとすることができるものとします。(R1①、R2②、R2Ⓒ)
  3. 貸切バスの交替運転者の配置基準に定める昼間ワンマン運行(1人乗務)の高速道路の実車運行区間においては、連続運転時間は、運行指示書上、概ね2時間まで。(H29②)
    (※夜間運行については、全ての実車運行区間において連続運転時間、運行指示書上、概ね2時間。)

夜間運行(貸切バスの交替運転者の配置基準)

夜行バス
  1. 貸切バスの交替運転者の配置基準に定める夜間ワンマン運行(1人乗務)において、運行直前に11時間以上休息期間を確保している場合など配置基準に規定する場合を除き、1運行の実車距離は400キロメートルを超えないものとする。(R2①)
  2. 貸切バスの交替運転者の配置基準に定める夜間ワンマン運行(1人乗務)の1運行の運転時間は、運行指示書上、9時間を超えないものとする。(H29②、R2①)
  3. 貸切バスの交替運転者の配置基準に定める夜間ワンマン運行(1人乗務)の実車運行区間においては、連続運転時間は、運行指示書上、概ね2時間までとする。(H30②、R2①)
  4. 貸切バスの交替運転者の配置基準に定める夜間ワンマン運行(1人乗務)の実車運行区間においては、運行指示書上、実車運行区間における運転時間概ね2時間毎に連続20分以上(1運行の実車距離が400キロメートル以下の場合にあっては、実車運行区間における運転時間概ね2時間毎に連続15分以上)の休憩を確保しなければならない。(H30②、R1①、R2①)

タクシー(隔日勤務以外)

拘束時間及び休息時間

タクシー
  • 1日(始業時刻から起算して24時間をいう。以下同じ。)についての拘束時間は、13時間を超えないものとし、当該拘束時間を延長する場合であっても、1日についての拘束時間の限度(最大拘束時間)は、16時間とすること。ただし、車庫待ち等の自動車運転者について、次に掲げる要件を満たす場合には、この限りでない。
    イ.勤務終了後、継続20時間以上の休息期間を与えること。
    ロ.1日についての拘束時間が16時間を超える回数が、1ヵ月について7回以内であること。
    ハ.1日についての拘束時間が18時間を超える場合には、夜間4時間以上の仮眠時間を与えること。
    ニ.1回の勤務における拘束時間が、24時間を超えないこと。
  • (H30①、R1①)

タクシー(隔日勤務)

2暦日の拘束時間と休息期間

タクシー
  1. 2暦日の拘束時間は21時間が限度です。(H29①、R2①)
  2. 休息期間は、勤務終了後、継続20時間以上必要です。(H29①、R2①)

労働基準法第35条の休日に労働させる回数

  1. 休日労働は2週間に1回が限度です。(H29①、R2①)

1ヵ月の拘束時間

  1. 1箇月の拘束時間は262時間が限度です。ただし、地域的事情その他の特別な事情(例えば顧客需要の状況等)がある場合において、書面による労使協定を締結した場合には、1年のうち6箇月までは、1箇月の拘束時間を270時間まで延長することができます(H29①、R2①)

過去問題集ランダムに出題されます

「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」及び厚生労働省労働基準局長の定める「一般乗用旅客自動車運送事業以外の事業に従事する自動車運転者の拘束時間及び休息期間の特例について」に関する次の記述のうち、誤っているものを1つ選びさい。なお、隔日勤務には就いていない場合とする。また、解答にあたっては、各選択肢に記載されている事項以外は考慮しないものとする。

1.休息期間とは、勤務と次の勤務との間にあって、休息期間の直前の拘束時間における疲労の回復を図るとともに、睡眠時間を含む労働者の生活時間として、その処分は労働者の全く自由な判断にゆだねられる時間をいう。

2.労使当事者は、時間外労働協定において一般乗用旅客自動車運送事業以外の事業に従事する自動車運転者(以下「バス運転者」という。)に係る一定期間についての延長時間について協定するに当たっては、当該一定期間は2週間及び1ヵ月以上6ヵ月以内の一定期間とするものとする。

3.使用者は、バス運転者が同時に1台の事業用自動車に2人以上乗務する場合(車両内に身体を伸ばして休息することができる設備がある場合に限る。)においては、1日(始業時刻から起算して24時間をいう。)についての最大拘束時間を20時間まで延長することができる。また、休息期間は、4時間まで短縮することができるものとする。

4.使用者は、バス運転者の休息期間については、当該バス運転者の住所地における休息期間が、それ以外の場所における休息期間より長くなるように努めるものとする。

1 2 3 4

▼ 答え

「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」(以下「改善基準」という。)及び厚生労働省労働基準局長の定める「一般乗用旅客自動車運送事業以外の事業に従事する自動車運転者の拘束時間及び休息期間の特例について」に関する次の記述のうち、正しいものを2つ選びなさい。なお、隔日勤務には就いていない場合とする。また、解答にあたっては、各選択肢に記載されている事項以外は考慮しないものとする。

1.使用者は、一般乗用自動車運送事業以外の旅客自動車運送事業に従事する自動車運転者(以下「バス運転者」という。)に労働基準法第35条の休日に労働させる場合は、当該労働させる休日は4週間について3回を超えないものとし、当該休日の労働によって改善基準第5条第1項に定める拘束時間及び最大拘束時間の限度を超えないものとする。

2.労使当事者は、時間外労働協定においてバス運転者に係る一定期間についての延長時間について協定するに当たっては、当該一定期間は2週間及び1ヵ月以上3ヵ月以内の一定期間とするものとする。

3.使用者は、バス運転者が同時に1台の事業用自動車に2人以上乗務する場合(車両内に身体を伸ばして休息することができる設備がある場合に限る。)においては、1日(始業時刻から起算して24時間をいう。以下同じ。)についての最大拘束時間を20時間まで延長することができる。また、休息期間は、4時間まで短縮することができる。

4.使用者は、業務の必要上、バス運転者(1人乗務の場合)に勤務の終了後継続8時間以上の休息期間を与えることが困難な場合には、当分の間、一定期間における全勤務回数の2分の1を限度に休息期間を拘束時間の途中及び拘束時間の経過直後に分割して与えることができるものとする。この場合において、分割された休息期間は、1日において1回当たり継続4時間以上、合計8時間以上でなければならないものとする。

1 2 3 4

▼ 答え